男尊女卑的な考え方と、損得勘定についての考察

身近にこういうタイプが一人はいませんか。長く付き合ってみると、彼が作り上げている(あるいは自負している)キャラクターが見えてきます。

それは、「成熟していて、大局が見えて、ポジティブ。周囲に配慮し、他人の気持ちを汲み取れる。亭主関白気味だけど、気前がいい」というもの。

実のところ、これら全ての要素は彼の「成熟」という一点から派生しています。実際、彼はいい奴なんです。その成熟さゆえに、日常生活や仕事で助けられることもあるでしょう。

でも、今日ここで解剖したいのは、「なぜこれほど成熟しているのに、彼の人生はうまくいかないのか」という点です。


👥 人間関係について

彼は、自分では認めないかもしれませんが、典型的な「お人好し」です。そのため、周りは何かあれば彼を頼ります。彼自身が不得意なことでも、プライド(面子)が邪魔をして断れません。「味方は多いに越したことはない」という考えから、価値のない雑用にとてつもない時間を浪費してしまいます。

彼は、パートナーや子供、友人など、周り全員を幸せにしたいと願っています。だから常に考え事が多く、時には考えなくていいような些細なことまで敏感に察知してしまいます。本人はそれを「成熟」だと思っているのでしょうが、現実問題として、彼には周囲全員を幸せにするほどの実力はありません。

また、彼は「聖母のような心」を持っていて、周りにも自分と同じような「愛と平和」を求めます。しかし現実はそう甘くありません。救いようのない人間に時間を割いて更生させようとしたり、自分とは違うタイプの人間に干渉して変えようとしたりします。親しい友人に対しても、細かな部分で自分と歩調を合わせるよう期待してしまうのです。


💍 結婚について

このタイプのお人好しの結婚は、最初から悲劇である可能性があります。例えば、愛があるからではなく、長く一緒にいたから「責任を取って」結婚したり、デキ婚で「筋を通すため」に入籍したり。しかし、元々合わない二人なので、子供ができても夫婦仲は冷え切ったまま。そこで彼は「子供が足りないから仲が悪いのか?」と考え、さらにもう一人作るという決断をします。

結婚前には、愛が薄くても「男の甲斐性」を見せようと、不動産の名義を妻だけにしたりします。「離婚を前提に考えるのは縁起が悪い」という理屈です。

結局、二人の関係が破綻した時も、彼の亭主関白なプライドが発動します。「離婚していい。家はお前にやる。俺は身一つで二人の子供を引き取る。文句ないだろ!」と。しかし、実際の彼の収入は、自分と子供二人、そして両親を養うのが精一杯。日本の家庭構造に似ていますが、元妻は家を手に入れ、自由になり、新しい彼氏を作って自分のためだけに生きています。

今の彼は、元妻名義の家に子供と母親と住み、元妻が外で新恋人と住む部屋の家賃まで払っている。子供の世話もしない元妻のために。これでは、女性の役割はただ「出産」するだけで、あとは家を奪って去っていくだけの存在になってしまっています。

そんな中、彼は離婚危機の時期に再会した高校時代の女友達(シングルマザー)と一緒になる決断をします。お互いに不幸な結婚を経験した者同士。しかし彼の中では、今や「妻一人と子供三人」を養っている感覚です。根拠のない「男の責任感」ゆえに。


📚 学習について

彼はこれまで、学ぶ時間をほとんど取ってきませんでした。彼の価値観では「スキル系の勉強ばかりすると、マネジメント層に行けなくなる」という思い込みがあり、あえて技術的な知識を避けてきたのです。かといって、家庭の事情で忙しく、教養としての文史哲に詳しいわけでもありません。

新しいトレンドにも興味を示しません。「そんなの一時的な流行りだ」と切り捨てます。そのため、若い世代と食事をしても、ゲームや流行りのドラマ、ニュースの話題についていけず、愛想笑いをするしかありません。そして「今の若い奴らは何を考えているか分からん」と、時代から取り残された疎外感を感じるようになります。

女性特有の話題(コスメやファッションなど)も「面倒なもの」として切り捨てます。彼が求めるのは、外見を飾ることに時間をかけず、精神的に共鳴できる女性です。女性を理解しようとする男は「時間の無駄」だとでも思っているのでしょうか。

次第に、周りが良いものを勧めても、彼は生返事をするだけで実際に見ようとはしなくなります。勧められたものを心のどこかで見下しているのかもしれません。その結果、周囲は彼に何も勧めなくなり、距離を置くようになります。すると彼は「なぜみんな俺に話しかけてくれないんだ」と不満を漏らすのです。


🧠 心理状態

これらの要因が積み重なり、彼は自分の人生に対して深刻な不安を抱えています。例えば、チーム内での彼は核心的な戦力ではなく、実質的には「雑用係」です。メンバーAからBへの連絡をわざわざ自分が仲介することで「自分は役に立っている、コミュニケーションを円滑にしている」と思い込もうとします。

長年働いてきても、関わった社会やプロジェクトはごくわずか。前述の「男のプライド」のせいで膨大な時間を浪費し、結局何も成し遂げられていないのです。周りと比べ、自分はなんて無力なんだと打ちのめされています。

誰よりも「成熟」しているはずなのに。