今日はちょっと突飛な話をしよう。もし「もうすぐ世界が終わる」としたら、それでも君は子供を産む道を選ぶかい?
いろんな人にこの質問をしてみたんだ。「もし10秒後に、5年後の太陽系消滅が科学的に確定したとしたら。ブラックホールの出現でも、三体人の襲来でも、次元崩壊でも何でもいい。とにかく5年後に絶対的な終末が来るとわかった時、最高のパートナーが隣にいたとして、君たちは子供を作ろうと思うかな?」
大抵の人は、2秒ほど考えてこう答える。「産まないよ。あと5年で終わりなのに、産んでどうするの?」って。
そりゃそうだ。5年なんてあっという間。それなら仕事なんて辞めて、今まで行けなかった場所へ旅行したり、やりたかったことを全部体験したりして、残りの人生を派手に楽しんだ方がいい。
じゃあ、その期間を少し延ばしてみよう。もし終末まで「あと20年」だとしたら、どうかな?
ここで多くの人が考え込む。20年。長くもあり、短くもある。中には「産もうかな」と思う人も出てくるだろう。でも考えてみてほしい。君がいま25歳だとして、終末の時、君は45歳で子供は20歳。君は人生の半分を謳歌したけれど、子供は学校を卒業して、やっと大学生活や恋人との時間を楽しみ始めた矢先に、いきなり世界が終わるんだ。これって、絶望的じゃないか?
あと20年で世界が終わるとわかっていて子供を産むのは、どこか残酷というか、思慮に欠けている気がしてならないんだ。
じゃあ、もっと延ばして「60年」ならどうだい?
「あと60年」と聞いた途端、みんな急にホッとする。「60年か。今25歳なら、地球が滅びる頃にはもう自分はこの世にいないし、関係ないや。だから産もう」ってね。
でも、計算してみよう。25歳で子供を産んで、終末まであと60年。子供が30歳になった時、君は55歳で、終末までは残り30年だ。その時、君は自分の子供に「孫が欲しい」なんて言えるかな?
自分の子供には「地球はあと30年で終わるから、産むのはやめなさい」って言うのかい? 自分の子供が30歳の時に世界が終わるなんて、人生これからって時なのに、あまりに残酷すぎるから。でも、君が子供を産んだ理由は「孤独を埋めるパートナー」が欲しかったからだよね。子供は君に寄り添ってくれたけれど、その子が君と同じ年齢になった時、寄り添ってくれる次世代はもういないんだ。
だとしたら、地球の寿命があと60年しかない時に子供を産むことも、結局はその子に対して残酷なことなんじゃないだろうか。
仮に君の寿命が85歳だとして、今25歳の君にとって、自分の人生は残り60年。君は自分が子供を産むかどうか、その子にどんな教育を与えるかは決められる。けれど、その次の世代、つまり孫の世代がどうなるかまでは、まずコントロールできない。
それって結局、君個人にとっての「世界滅亡」までのカウントダウンが、あと60年だってことと同じなんじゃないのかな。
